はじめに
「うちの子、野菜嫌いだから栄養が心配…」 「成長期だから、カルシウムとかたくさん摂らせた方がいいのかな?」
こんな風に、お子さんの健康を心配し、サプリメントに目を向ける親御さんは多いのではないでしょうか。
今回は、薬剤師の視点から、子供にサプリメントを与えることについて、そのメリット・デメリット、選び方、注意点などを詳しく解説していきます。
子供にサプリメントが必要な場合とは?
基本的に、バランスの取れた食事ができている子供であれば、サプリメントは必要ありません。
しかし、以下のような場合は、医師や薬剤師に相談の上、サプリメントの摂取を検討しても良いでしょう。
- 特定の栄養素が不足している場合:
- 早産児や低体重児:母乳やミルクだけでは十分な栄養が摂れない場合があるため、医師の指示のもと、特定の栄養素を補うことがあります。
- 偏食が激しい場合:特定の食品を全く食べないなど、偏食が激しい場合は、不足している栄養素をサプリメントで補うことがあります。
- 吸収障害がある場合:特定の栄養素の吸収がうまくいかない場合は、サプリメントが必要になることがあります。
- 成長期に栄養が不足している場合:
- 思春期など、成長が著しい時期には、栄養の需要が高まります。食事だけでは十分に摂れない場合は、サプリメントで補うことがあります。
- 特定の病気を持っている場合:
- アレルギーや消化器疾患など、特定の病気を持っている場合は、医師の指示のもと、サプリメントを摂取することがあります。
子供にサプリメントを与えるメリットとデメリット
メリット
- 栄養不足の補完:食事だけでは補えない栄養を補うことができます。
- 成長をサポート:カルシウムやビタミンDなど、成長に必要な栄養素を補うことで、骨の発育を促進したり、免疫力を高めたりすることができます。
デメリット
- バランスの乱れ:サプリメントに頼りすぎて、食事のバランスが崩れる可能性があります。
- アレルギー反応:サプリメントの成分に対してアレルギー反応が出る可能性があります。
子供にサプリメントを与える際の注意点
- 医師や薬剤師に相談する:子供にサプリメントを与える前に、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。
- 年齢や体重に合ったものを選ぶ:子供の年齢や体重に合った、適切な量のものを選びましょう。
- 成分表示をよく確認する:アレルギーのある成分が含まれていないか、確認しましょう。
- 食事から栄養を摂ることを優先する:サプリメントはあくまでも補助的なものであり、食事から栄養を摂ることが最も大切です。
子供におすすめのサプリメント
一般的に、子供におすすめのサプリメントとしては、以下のものが挙げられます。
- ビタミンD:カルシウムの吸収を促進し、骨の健康維持に役立ちます。
- カルシウム:骨の形成に不可欠なミネラルです。
- 鉄:赤血球を作るために必要なミネラルです。
- ビタミンC:免疫力を高め、風邪予防に役立ちます。
まとめ
子供にサプリメントを与えるかどうかは、個々の状況によって異なります。
食事から十分な栄養が摂れている場合は、無理にサプリメントを与える必要はありません。
しかし、栄養が不足している場合や、特定の病気を持っている場合は、医師や薬剤師に相談の上、適切なサプリメントを選ぶことが大切です。
薬剤師からのアドバイス
- 子供の成長は早いので、定期的に薬剤師に相談し、子供の状態に合わせたアドバイスを受けるようにしましょう。
- サプリメントは、あくまで食事の補助的なものです。バランスの取れた食事を心がけることが大切です。
- 子供が自分でサプリメントを勝手に摂取しないように、手の届かない場所に保管しましょう。
【免責事項】
本記事は、一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の患者さんの状態に合わせて医療アドバイスを行うものではありません。ご自身の症状については、必ず医師または薬剤師にご相談ください。